G App Launcherは危険な可能性、また個人情報について
先日Mac Fanで紹介されていたアプリ、G App Launcherが非常に便利そうなのでインストールしてみたのですが、いざ使用してみようとしたところ大変問題のある可能性がありました。
目次
G App Launcherとは何なのか
これはGoogleのブラウザ、Chromeに標準搭載されているアプリランチャーをMacのSafariで実現するものです。
Googleの各種サービス、Gmailやドキュメント、スプレッドシートなどにすぐアクセス出来るようになります。
ブックマークしておけば良いのですが、ブラウザに常に表示されていると大変便利です。
特に、業務でGoogle Workspace（旧G Suite）を利用している企業などでは使い勝手が良いと思います。
セキュリティに問題がある可能性がある
AppleのApp Storeから無料ダウンロード出来るのでインストールしてみたところ、このアプリはセキュリティ上問題のある可能性が分かりました。
Safariの機能拡張で有効にするとランチャーがツールバーに表示されるようになるのですが、クリックすると以下のような表示がされます。
“この機能拡張によりWebページの読み取りと変更が可能になり、このWebサイトでの閲覧履歴が参照される可能性があります。
これには、パスワード、電話番号、クレジットカードなどの機密情報が含まれる可能性があります。”
このような警告が表示されるアプリを使うのは非常にリスキーです。
ただのランチャーアプリにこの様な機能を持たせる必要があるとも思えません。
私は利用する事無く、アンインストールしました。
個人情報保護を大切にしているAppleが何故このアプリをApp Storeに表示させ続けているのか
Appleは以下のように表明しています。
”個人データを保護し、データの使われ方に関するユーザーの設定を優先します。”
ユーザーのプライバシーを保護する
これはアプリ開発者に向けられたものですが、基本的には個人情報を大切にする旨がまず書かれています。
確かにユーザーが許可すればそれは構わない、という考え方なのかもしれませんが明らかに必要の無い機能を盛り込んだアプリケーションを許可してしまうのは危険と考えます。
AppleのApp Store（macOS、iOS含む）は膨大な利益をもたらすものであるのは分かりますが、危険性を孕んだアプリケーションを放置するのは頂けません。
個人情報の取扱に、日米両国が敏感になっている
日本はスパイ天国だ、と表したセキュリティ専門家が過去にいましたが、私は今現在でもその通りだと思っています。
今現在、個人情報は国家戦略上重要な武器となっており、各国はその確保と保護に必死になっています。
そんな中、日本のセキュリティ意識の低さは悲劇的で、アナログ情報だけでなくデジタル情報についての取扱いも非常におざなりです。
先日LINEの情報が韓国のサーバーに保管されており、中国からアクセスが可能であった点がニュースになりました。
LINEは元々韓国のNaver社製、全情報は韓国のサーバーに送られていると最初からわかっていたというのに、これをインフラに組み込むなどあってはいけないと考えます。
自国の情報を他国、特に敵意を持っていると思われる国のサーバーに保管するなど、まともな思考の持ち主であれば有り得ない仕様でしょう。
また、楽天について中国テンセントの子会社が大株主になったことで日米国家間での監視対象となりました。
楽天モバイルの異常とも言える安さの裏には何かがあり、またテンセントを経由して中国に情報が漏洩することを危惧しての措置と考えられます。
中国は現在世界第2位の経済力を持ち、また非常に強力で独裁的な指導部が国の主導権を持っています。
ここに情報専門部隊があると以前から言われていることを加味すれば、監視対象にもなるでしょう。
個人の情報に敏感になる時代
個人情報が国家を左右することなど有り得ないから、敏感になる必要は無い……と考える人も多いと思います。
しかし、例えば一軍人がアップロードした情報により部隊の位置が漏洩し、戦略的に不利になる可能性があります。
事実、米軍ではTiktokの使用が禁止されました。
元々Tiktokは中国メーカー製のアプリであり、位置情報などの漏洩が懸念されていました。
現在は個人情報を自分で気にし、守らなければいけない時代です。
各メーカーもその点において敏感になっていますが、まずは一個人が少しずつ気をつけるべき時代なのでしょう。